弊社が製造・販売する製品は、基本的には撹拌分野に関係する製品が主となっておりますが、他の分野でも活用されることが少なからずございます。
それ以外にも、様々なお客様と接する中で教えていただいた他分野での活用を意識した製品に作り変えることもございます。
今回のメルマガでは、新しい分野への製品活用から開発事例についてのお話をします。
当初撹拌の分野で使用するのを想定した製品が他の分野に拡がった一例として「L300SUSシリンジ針」を挙げます。
こちらは「撹拌用のフラスコに合わせて使える長いシリンジ針があったら嬉しいな」というご意見から生まれた製品でした。
実験スケールの撹拌では、ゴム栓に突き刺して試薬を狙ったところに滴下することができ、微量しかない試薬が壁面に当たってロスするのを防げます。また、粘度の低い生成物を回収するのにも役立ちます。
この製品の展示をしていたところ、別のお客様より「NMRチューブにサンプルを入れる場面でも使えるのでは?」というご意見をいただきました。原理の説明は省きますが、NMRチューブは有機化学物質を非破壊で測定する解析の際に必須となる器具です。
当初シリンジ針をNMRチューブで使用する用途は考えておりませんでしたが、お客様の一言で新しい使い方が見出されました。言わば撹拌から解析の分野への活用アイデアとなります。
そのうえで別に、他のNMRの解析分野にまつわる製品の開発にも着手し始めました。
2ヶ月前のメルマガ記事で、片手で持ち運べるNMRチューブスタンドをご紹介いたしました。まだ販売開始前の、現在検討を進めている製品となっています。
「手軽に持ち運びができるNMRチューブスタンドが欲しい」という要望のもと、片手で持ち運べるコンパクトなスタンドを今後正式リリースを検討しております。
L300SUSシリンジ針とNMRチューブスタンドは生まれた経緯などは全く異なりますが、分析での研究現場でもお役に立てそうな製品が出来始めています。
ここからはまだこれから先の話となります。
現在お客様の声から出た新たなテーマの一つになっているのが「小さいガラス管内の撹拌」、特に細い管の中をかき混ぜる方法の検討です。
通常、細い管の中に入った液体は放置しただけではほとんど混ざりません。溶解しにくい試料や濃度にムラが出やすい試料は、うまく混ざらないと分析結果に影響が出る原因となります。
また、ガラス管は扱いが非常に繊細で、細かい傷が検査結果に悪影響を及ぼします。管によっては洗浄時にブラシを使ってはならないとも言われます。
今後細い管の中をうまく混ぜるための方法が形になりましたら、いずれお披露目できればと考えております。
シーリングミキサーUZUやfriccoなど、弊社が販売する製品に対して分野を超えて「こんな使い方はできないか?」といったお声をいただくことは少なからずございます。弊社の製品は分野に限らず、様々な用途に使用していただきたいというのが私達の考えです。
もっと広い分野で研究におけるお困りごとを解決するソリューションを作るのが私達の使命となります。
こんなものは作れないか?というお悩みごとはお気軽にご相談ください。
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